初めて解体工事をご検討の方へ

一軒家の解体工事を初めて検討される方に向けて
「解体の流れ〜手続きまで」をわかりやすく解説します。

家の解体が必要な状況とは?

誰も住まなくなる場合

引っ越しや、家主が亡くなった場合など、その家に誰も住まなくなり空き家になる場合、解体工事が必要です。

家を建て直す場合

現在、所有している家の傷みがひどい場合や、所有者の世代交代、家族構成の変化などによって新しく建物を建て直す場合にも解体工事が必要です。

  • 家を所有しつづけることで固定資産税も発生しづづける
  • 空き家になることで周辺近隣の住人へ影響ができる場合がある

建物解体工事の流れとは?

事前準備

(1)現地調査

インターネットで確認できる見積もり額よりも、より正確な費用を見積もるために解体業者による現地確認を行います。

現地調査の際は、できるだけ立ち会いをして解体業者の対応、態度などもご自身の目で確認して、安心できる業者に依頼することをオススメしています。

(2)見積書の確認

現地調査後が終わると詳細の見積りを見せてもらうことができます。

しっかりと内容を確認し、分からないところは遠慮なく質問してみましょう。

見積もり段階での不明点や不安な部分がある場合には、きちん確認しておくことが重要です。

工事が進む中で「本当は●●の部分は解体するつもりがなかったのに…」という場合でも、後戻りできません。

見積書から実際の解体工事後の請求金額で追加になる可能性がある項目も確認し、誤解のないようにしましょう。

建物解体の工事前

(3)ご近所への挨拶

解体工事前には必ず周辺近隣の住人に挨拶をしておきましょう。

自分にとってはささいなことでも、「工事」による音や埃などがトラブルにつながる可能性があります。

もちろん解体業者からも近隣への挨拶まわりは行われます。
しかし建物の所有者の方が挨拶することが後々のトラブル回避のためにも大切なことです。

(4)引込配管や配線の撤去の連絡

建物に影響する設備撤去の連絡を行います。

「電気、ガス、水道、浄化槽、インターネット契約やケーブルテレビ」など、
各指定会社へ撤去の連絡をしましょう。

建物解体の工事中

(5)足場養生の準備

解体工事では高所での作業もあるので足場を確保したり、近所へホコリなどが広がらないよう、養生シートをかぶせたりする作業を行います。

(6)建物の内部を解体

まずは畳やサッシ、瓦、不要品など、手作業で撤去できるものから撤去します。

(7)建物の本体を解体

手作業の後に残った壁、屋根、柱などは重機を使用して解体を進めます。
場合によっては人力で解体することもあります。

(8)廃材の分別・収集・搬出作業

建物の解体で出てきた廃材は分別したのち、搬出します。
細かい廃材は手作業で分別することになります。

(9)地中の確認作業

建物解体が終わった後は、地中を掘り起こし、廃材や異物が残っていないか確認します。

(10)整地作業

解体後は土地を平らに整地します。

建物解体の工事完了

(11)現場立会い

解体工事完了後には、現場立会いをしてご自身の目で確認することが大切です。

また、周辺道路に土や泥などで汚れている場合には、近隣の方の迷惑にならないよう清掃しておくことをオススメします。

解体工事に必要な日数とは?

【木造】の建物解体工事にかかる日数

20坪未満1〜10日程度
20坪〜30坪5〜15日程度
30〜40坪5〜20日程度

【鉄筋コンクリート】の建物解体工事にかかる日数

20坪未満3〜10日程度
20坪〜30坪5〜15日程度
30〜40坪7〜25日程度

上記のように、木造と鉄筋コンクリートでは工事期間に大きな差はありません。

現地調査の際には、工事にかかるおおよその日数についても相談できるといいですね。

解体工事の3大トラブルとは?

1.近隣トラブル

近隣トラブルで多いのは、ホコリや騒音に関する問題です。

いくら気を付けて工事をしてもホコリや騒音などは出てしまい、ご近所にお住まいの方や通行人に対してご迷惑をかけてしまうことがあります。

その他にも、近隣建物への被害などが挙げられます。

立地や建物によっては、近隣の建物にヒビが入ることや、解体工事が終わった後に隣地との境界についてもトラブルになることもあります。

未然にそういったトラブルを防ぐために、まずは工事前に近隣への挨拶をしっかり行い、解体工事業者のと一緒に近隣建物への影響が出ないかを確認しておきましょう。

2.不当な追加請求

インターネットの普及により解体工事の費用見積もりが簡単に行うことができるようになりました。

良心的な信頼できる業者もあれば、価格競争に勝つために、どこよりも安い見積もり金額を提示し、契約をした後、もっともらしい理由を付けて「追加費用」として高額な費用を請求するような業者も存在します。

不当な追加請求をされることのないよう、契約時には追加料金が発生する可能性があるものを確認しておくことが大切です。

3.認識違いによるトラブル

解体する範囲について、依頼者と解体工事業者の間で認識がズレてしまうと、取り返しのつかないことになることがあります。

「この庭木は残して欲しかったのに・・・」
「ええっ?!物置も壊しちゃったの?!」


このような事にならないよう、解体業者さんと事前の打ち合わせは、ズレのないようにしっかりと行いましょう。

家を解体する際に必要な手続きとは?

「建物滅失登記」とは?

建物、家屋を解体したら、1ヶ月以内に「滅失登記」を行わなければなりません。

この滅失登記は申請義務です。

申請を怠った場合には、10万円以下の過料に処されることがあるのでご注意ください。

また登記には2種類の方法があります。

  • 土地家屋調査士に依頼する(4〜5万円程度の費用がかかります)
  • 自分で「建物滅失登記」を行う

「建物滅失登記」の方法と手順について

建物滅失登記手続きは以下の流れです。

1.登記簿の特定

建物滅失登記の申請書には、建物の登記簿上の所在や家屋番号などを記載するため、登記簿謄本(登記事項証明書)を最寄りの法務局で取得し、確認する必要があります。

その際に「住居表示」ではなく「地番」や「家屋番号」を特定する必要があります。

建物の所在(地番)と家屋番号は、権利証や、固定資産税評価証明書、固定資産税の納税通知書などに記載されています。

2.建物滅失登記を申請する人は?

原則として建物の所有者が申請する必要があります。

共有名義の場合は共有者の一人からでも申請することが出来ます。

建物滅失登記は土地家屋調査士に委任する事も可能です。(その場合、4~5万円程度の代行代金がかかります)

3.建物滅失登記に必要なもの

次は建物滅失登記の申請で必要なものは以下の通りです。

  • 登記申請書(委任する場合は必要ない)
  • 登記申請書のコピー 1部
  • 取毀し証明書(とりこわししょうめいしょ・解体業者から発行してもらう)
  • 解体業者の印鑑証明書
  • 解体業者の資格証明書or会社謄本
  • 住宅地図(現場のわかる住宅地図の添付を要求されることがある)
  • 委任状(自分で行う場合は必要ない)
  • 依頼人の印鑑証明(自分で行う場合は必要ない)

※自治体によっては、実印(発行後3ヶ月以内の印鑑証明書添付)も必要な場合があります。

4.建物滅失登記の提出方法と申請先

申請先は管轄の法務局の不動産登記申請表示係の窓口です。

そこで、登記申請書類一式を提出します。

5.登記完了証を受け取る

建物滅失登記が完了すると、「登記完了証」という書類が交付されます。

登記完了証は、建物滅失登記が完了したことを証明する書類です。

大切に保管しておきましょう。(申請から登記完了まで1週間程度かかります)

どんなところに解体を依頼すればいいの?

家の解体は、解体専門店、ハウスメーカー、工務店などから選ぶことができます。

家を建てるときにお世話になったハウスメーカーや工務店などに相談すれば安心と思いがちですが、ハウスメーカーや工務店の中には、実際の解体工事は「解体工事を専門にしてる会社」に外注している場合がほとんどです。

解体して更地にするだけであればコストを考えると、ハウスメーカーを通すよりも解体専門の業者に依頼したほうが費用を抑えられる可能性が高いです。

失敗しない解体業者選びのポイント

  • 所持している許可証の確認
  • マニフェストの確認
  • 加入保険の確認
  • 現地調査には可能な限り立会いを
  • 正確な見積もりを書面で受け取る
たい子
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とは言っても業者選びって面倒に感じてしまうな…

かい太
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